ブログ説明

株式会社フルハシ環境総合研究所による環境問題、環境経営に関する提言・オピニオン発信を目的としたサイトです。

2015年9月4日金曜日

55.実家がジオパーク-伊豆大島ジオパークで環境・防災教育について考える-(1)

GMMは地球環境問題を前向きに解決し、「緑豊かな」地球を目指すという意
 味を込めて、「グリーンメールマガジン」と名付け、皆様にお届けする環境
マガジンです。
メールマガジンのお申し込み、ご意見、ご質問、お問い合わせは、
ホームページ(http://www.fuluhashi.jp/)右上の
「ご相談・お問い合わせ」よりお願いします。
 2015年8月28日発行 株式会社フルハシ環境総合研究所
○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
   GMM [Green Mail Magazine] No.287
○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【本日の特集】
実家がジオパーク
    -伊豆大島ジオパークで環境・防災教育について考える-(1)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

突然ですが、私の実家は伊豆大島です。東京から約120km、船で片道約1時間45
分の離島ですが、東京都。一昔前は有名な観光地でした。
そんな伊豆大島、実は「日本ジオパーク」に認定されています。本特集では、
私が体験した伊豆大島ジオパークの魅力をお伝えするとともに、ジオパークと
いう観点から、環境教育・防災教育について考えてみます。

【ジオパークってなんだ?】
 ジオパークとはユネスコの支援によって2004年に設立された組織「世界ジオ
パークネットワーク(GGN)」が認定する自然公園のことです。現在日本には、
36の日本ジオパークと7の世界ジオパークがあります。※1
ジオパークは、「科学的に見て特別に重要で貴重な、あるいは美しい地質遺産
(地層・岩石・地形・火山・断層等)を含む一種の自然公園地」と定義されて
います。では、ジオパークは「世界自然遺産」や「国立公園」と何が違うので
しょうか?
世界自然遺産は、その地域の自然の「保護」を目的としています。これに対し
て、「保護しつつ、それらを地域の教育や科学振興、および観光事業に活用し、
持続可能な方法で地域を活性化させる」のがジオパークです。文章で書くと簡
単に見えますが、保護と活用、教育と観光、地域住民(内部)と観光客(外部)
など、対立しがちな概念が詰め込まれているのが分かります。この対立を調整
しながら、地域を持続的に活性化させる。そのバランスの取り方は各ジオパー
クで様々であり、そこがジオパークの個性の基となっています。
【大島全部がジオサイトの野外博物館!】
伊豆大島は火山の島です。噴火によって成り立ち、現在でも噴火を繰り返して
います。2003年に火山噴火予知連絡会が出した活動度分類では、特に活動的な
13の活火山に数えられています(同じランクには阿蘇山や桜島があります)。
古くから島民は噴火を御神火、火山を御神火様と畏れ敬い、同時に親しんでき
ました。直近の噴火は今から29年前の1986年。この時の噴火は全島民が避難を
余儀なくされた大規模なものでした。長いスパンでみると約100年~200年に1回
のペースで大噴火が起きていると考えられています。
そのような訳で、伊豆大島ジオパークの火山関連のジオサイト(ジオパークの
見どころとなるもの)は非常に質が高く、豊富です。大島全体がジオサイトの
野外博物館といっても過言ではありません。このジオサイトを巡るコースは
「ジオツアー」と呼ばれています。次回は、私が実際に歩き体験した、伊豆大
島の魅力あるジオツアーをご紹介します。(所員:中林)
※1 国内の認定機関に「日本ジオパーク委員会(JGC)」があり、ここで認定
されると「日本ジオパーク」となる。さらにJGCからの審査と推薦を受けると
、「世界ジオパークネットワーク(GGN)」の加盟申請を行うことができ、認
定されると「世界ジオパーク」となる。
○日本ジオパークネットワーク
http://www.geopark.jp/
○伊豆大島ジオパーク
http://www.izu-oshima.or.jp/geopark/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行】株式会社フルハシ環境総合研究所

0 件のコメント:

コメントを投稿