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2015年3月4日水曜日

36.どうなる日本の農業-「危機」を煽るのではなく「魅力」で解決するための一考察-(1)

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 2015年2月16日発行 株式会社フルハシ環境総合研究所
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        GMM [Green Mail Magazine] No.251
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【本日の特集】
 1.どうなる日本の農業
     -「危機」を煽るのではなく「魅力」で解決するための一考察-(1)
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【2015年正月、日本の農業の危機に直面】
我が家では日々食べるお米を、買ったことがありません。
主人の実家の田んぼでできたお米や、母方の祖母がつくったお米をいただいて
いました。
とても恵まれた環境です。しかし、そんな恵まれた環境も、今年暗礁に乗り上
げてしまいました。
その原因は、主人の実家が所有する田んぼは知人のおじいさんに作ってもらい、
それを分けていただいていたのですが、おじいさんも80歳を過ぎ、「今年は田
んぼをできない」と言われました。そして同じく80代の祖母も、「今年は田ん
ぼやるか分からんよ」とお正月に言うではありませんか。
まさに自給率が下がる要因「生産者の高齢化」を目の当たりにしたのです。
(しかも同じタイミングで)
【日本の農業の現実】
現在、日本の農業就業人口(※1)は239万人(平成25年)、日本の人口(※2)
の約1.9%になります。農業就業人口のうち65歳以上は147.8万人と約61.8%で、
平均年齢は66.2歳。人口のたった2%以下で農作物を作り、その中でも企業で
言えば定年を向かえた年齢層が半数以上なのです。
恥ずかしながら、我が家のお米問題を通して、いかに第一次生産を高齢者の
方々に頼ってきていたのかを痛感しました。5年から10年先に日本の農業はど
うなるのでしょうか?
そして日本の自給率はカロリーベースで39%(平成25年)と主要先進国の中で
は最も低い水準です。お米に関して言えば、96%と高い数値に感じますが、そ
もそも肉類や油脂、小麦を沢山使う料理を食べるようになった「食の欧米化」
により、米の消費量が減ったためこの数値が出ていると言えます。
こんな状況で、我が子が大人になった時に、孫が生まれた頃に、日本のお米や
野菜を食べていられるのでしょうか?食糧調達を半数以上輸入に頼る中、何ら
かの事態がきっかけで輸入がストップしてしまったら?
【世代交代】
もっと農業を志す人が増えたらいいのに、そう思うのですが、それだけでは他
力本願。実際、主人の実家の田んぼや祖母の田んぼは次の世代の私たちが考え
ていかなければいけないのです。
愛知県犬山市で20~40代の若者たちで就農したい人材を育成する目的も含め、
田んぼや畑づくりを5年前から始めた人たちがいます。
彼らはなぜ農を選んだのでしょうか?危機を煽るのではなく、農の魅力で日本
の農業の問題を解決する一事例として、農ある暮らしの魅力について話を伺い
に行きました。
※1 農業就業人口とは、15歳以上の農家世帯員のうち、調査期日前1年間に農
     業のみに従事した者又は農業と兼業の双方に従事したが、農業の従事日
     数の方が多い者をいう。
     資料:農業労働力に関する統計(農林水産省)
※2 平成25年 127,298,000人(総務省統計局)
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