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2015年7月27日月曜日

52.公園全体を彫刻作品に ~札幌市「モエレ沼公園」~

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 2015年7月24日発行 株式会社フルハシ環境総合研究所
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   GMM [Green Mail Magazine] No.266
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【本日の特集】
公園全体を彫刻作品に ~札幌市「モエレ沼公園」~
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札幌市東区の「モエレ沼公園」は、札幌市の市街地を公園や緑地帯で包み込も
うという「環状グリーンベルト構想」の拠点公園として計画された。基本設計
は世界的にも著名な彫刻家イサム・ノグチ氏。世界中で愛される行燈風の照明
器具「AKARI」のデザイナーとしても知られる。

1988年3月、初めて札幌市を訪れたノグチ氏は、すでに建設が始まっていたモ
エレ沼公園に強い関心を示す。当時、モエレ沼の内陸部は不燃ゴミの埋め立て
地として利用されていた。ゴミが舞い散る大地に立ったノグチ氏は「人間が傷
つけた土地をアートで再生する。それは僕の仕事です」と語り、自らモエレ沼
公園の計画に参加することを申し出た。札幌市がこれに応える形でノグチ氏に
設計を依頼。「公園全体をひとつの彫刻作品に」というコンセプトとともに、
周辺の環境や景観との調和を図りつつも、ダイナミックな造成を行うマスター
プランが打ち出された。その後、ノグチ氏の急逝という大きな困難を乗り越え、
2005年、モエレ沼公園は着工から23年の歳月を経てグランドオープンの日を迎
えた。

総面積188.8ヘクタールの園内には、ノグチ氏デザインによる、幾何学的なフォ
ルムの山や噴水、遊具などが整然と配置され、春の桜、夏の噴水、秋の紅葉、
冬の雪景色と、四季折々の景観を楽しむことができる。園内の施設では、雪を
活用した「雪冷房システム」をはじめ、北海道らしい自然エネルギーが随所で
活用されている。また、公園のシンボル「モエレ沼」は、洪水から地域を守る
「雨水貯留池」の役割を担うほか、オオハクチョウやカモ類などの野鳥観察や
魚釣りで、自然とのふれあいも楽しめる。

イサム・ノグチの「遺作」となったこの「作品」は、「人が傷つけた自然を再
生するのが僕の仕事」というノグチ氏の思いを未来へとつなげる、壮大な「環
境遺産」の1つと呼んでも良さそうだ。 (所員:村本)

※「モエレ」の語源はアイヌ語の「モイレペツ」と言われている。
  「モイレ」は「静かな水面」・「ゆったりと流れる」、「ペツ」が「川」を
   意味する。


モエレ沼公園http://moerenumapark.jp/

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【発行】株式会社フルハシ環境総合研究所 

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